クリスマスの物語で有名なクリスマスキャロルの3つのポイント

スポンサーリンク
この記事は約7分で読めます。

bible-1805790_640

12月に入るとあっと言う間にクリスマス。

クリスマスと言えば、クリスマスに纏る様々な物語がありますよね。

特に有名な物語と言えばクリスマス・キャロル

このクリスマスキャロルのストーリーはよく知ってはいましたが、実は本をきちんと読んだことはありませんでした。

今回、初めてこのクリスマスキャロルをじっくり読んでみて、なぜこの物語がクリスマスの話として広まり、有名になっていったのか自分なりに分析してみました。

そこから見えてきた3つのポイントを解説してみたいと思います。

クリスマスキャロルが有名になった(と思う)3つのポイント

クリスマスキャロルを今回初めて通して読んでみて、いろいろと分かったことはありました。

しかし、なぜこの物語がクリスマスの有名な話になったのか?という要素については、以前から感じていたもの以上の発見はありませんでした。

恐らく自分が以前から感じていたこの3つの要素について、たくさんの人が共感した結果、クリスマスの物語として有名になったと思うんですが・・

その大切だと感じたポイントは以下の3つです。

1.「クリスマスの精神」に触れていること
2.悔い改めによる最低から最高へ変わったストーリー

3.クリスマスを舞台にしているファンタジー性

 

特に最初の「クリスマスの精神」というのがわかりにくいですよね。

それでは、少しづつ解説してみます。

 

その1 「クリスマスの精神」に触れていること

「クリスマスの精神」っていうのは広く理解されている言葉にはなっていないと思われます。

実はこの「クリスマスの精神」という表現は、翻訳されたクリスマスキャロルの一番最後に使われていました。

今回読んだのは、こちらの本。

(ちなみに原文もついています。)

 

翻訳されている文章では、本文の最後の方に

「スクルージさんほどクリスマスの精神を理解している人はいないと言われました。」

という記述があります。

 

原文では「He had no further intercourse with spirits, but he knew how to keep christmas well」となっていました。

そのため、英語で「クリスマスの精神」という言葉があるわけではないようで、翻訳の段階で使われたようです。

この赤字の部分の原文の意味は「いつもクリスマスの気持ちでいる」という雰囲気でしょうか・・。

これが何か??というところがミソなんですけど。

つまり、このクリスマスキャロルの物語の中で、改心したスクルージが周囲の人たちに行うようになった、「自己中心的でなく、周囲の人々に与えること」「人に心を向けること」が大切であり、これがまさにクリスマスの精神のようです。

そして、人に与えることで自分も幸せになる。

 

英語で明確な「クリスマスの精神」と表現されていませんでしたが、この大切な教訓を学ぶ物語として、クリスマスキャロルが多くの人に共感されたんだと思いました。

 

その2 悔い改めによる最低から最高へ変わったストーリー

もう一つの大切な要素は、守銭奴のスクルージが、非常に強い痛みを感じながら、今までの自分を悔い改め、新しい幸せな人生を歩み始めるというストーリー展開があったこと。

この人が「変わる」というストーリーも多くの人の共感を読んだところだろ思います。

恐らく最初からクリスマスの精神をもった主人公の話であれば、クリスマスキャロルが強い感動を与える話にならなかったかもしれません。

 

主人公がクリスマスの精神を最初からもっていたストーリーとして思い出されるのは、

幸福の王子もう一人の博士

この2つの話の主人公は、最初から最も大切なもののために、自分を犠牲にするという話でした。

ただ、どちらも時期がクリスマスと限定されていないこともあり、クリスマスキャロルほど有名なクリスマスの話としては位置づけられていないように感じますが、スクルージの物語の方がドラマチックに感じます。

 

最低の生活をしており、全て人から嫌われていたスクルージが、大きな悔い改めをすることで、自分自身が最低から最高に変わり、人々から愛され、自分自身も本当の幸せを感じるようになったというストーリー展開

この点がこのクリスマスキャロルをクリスマスの有名な物語としての不動の地位にしていると感じました。

 

その3 クリスマスを舞台にしているファンダジー性

そして最後のポイントです。

このクリスマスキャロルはそもそもクリスマスが舞台になっていることから、クリスマスの物語として有名になったという要素は強いでしょう。

物語のタイトルにもクリスマスが入っていますからね。

そして、もう一つの要素は、亡くなった共同のマーレイが幽霊として現れ、さらに3人の精霊がスクルージを導くというファンタジー性があるという点。

(ただ、今回読むとこの3人の精霊たちは、他の映画や物語で出てくるような精霊ではなく、中には3番目の精霊のように恐ろしい姿をしているものもいました)

 

日常の延長上のストーリー展開ではなく、クリスマスという特別な時期という舞台の中で、このように幽霊、精霊が出て来るというファンタジーの要素が加わったストーリーが展開されることで、物語としての面白みが増し加わったと感じます。

 

今回、クリスマスキャロルを読み返し、自分の中で整理してみると、以上の3つがこの物語を世界的に有名にさせる要素であったように感じました。

 

クリスマスキャロルの物語中での変化のプロセス

クリスクマスキャロルのストーリーに沿って、スクルージがどのように心を変えていったのかを追ってみたいと思います。

第1ステージ 恐れ

7年前に亡くなった以前の共同経営者のマーレイが幽霊となってスクルージに現れます。

しかし、最初は幽霊のマーレイを怖がりながらも、減らず口を叩いていました。

それが、マーレイが恐ろしい叫び声を上げ、頭に巻いてあった包帯をほどいた時に、下顎が大きく下に垂れ下がった様子を見て、スクルージは恐ろしく、マーレイに助けを請います。

これがスクルージが変わることになった最初の瞬間だったようです。

そこから、幽霊のマーレイの言うことを信じることになりました。

 

第2ステージ 過去の自分を思い出す

次のステップは過去の自分、それも哀れな過去の自分を姿を見せられ、思い出します。

その時、昨晩、事務所のドアの前でクリスマスキャロルを歌っていた男の子に何かを渡してやればよかった・・・とふと考えました。

これがスクルージの心に変化が生じた2つめの出来事でした。

 

第3ステージ 他人からの恩に感謝する

3つ目のステージは働き始めたころの過去に連れられていった時に起きました。

スクルージ達の雇い主であったフェジウィッグ爺さんのことを精霊が悪くいうシーンがあります。

それに対してスクルージが食ってかかります。

「あの人が与えてくれる幸せは一財産に値するぐらいすごいんだ」

そうスクルージが言います。

その時、自分も自分が雇っている事務員に優しい一言でもかけてあげれば・・と思ったんですね。

 

このように過去の自分に向き合うことで、少しづつ人の気持ちに目をやることができるようになっていったんです。

 

以下は次の記事に続く・・。

 

スクルージの甥のようになりたい

この物語の中で、大人になって亡くなった妹の子供が出てきます。

そのスクルージの甥は、かわいそうなスクルージおじさんをクリスマスの時は食事に誘うと決意していました。

スクルージが断ったとしても、クリスマスの時には食事に誘い続けるのです。

世の中の全ての人がスクルージを嫌っており、その甥にも優しい態度をするわけでもないスクルージに対して、かわいそうだと思い、声掛けをしていこうと考えています。

物語の中ではさらっと描かれていますが、物語を読む中では、この甥はすごい人物だと感じました。

 

嫌味なく、無理をせず、自分ができることを行っていこうという態度。

相手が拒んでも、粘り強く続けていこうと決意している

そんな甥の考えや態度は私達は見習うべき点が多くあるな・・と感じました。

クリスマスキャロルを読む時は、是非、スクルージの甥にも注目してみてください!

 

まとめ

今回の記事では、クリスマスキャロルがなぜクリスマスの有名な物語になったのかということを考え、その理由を3つ上げてみました。

1つ目はクリスマスの精神を扱った物語であること。

2つ目は人が悔い改め、大きく変わるストーリーとなっていること。

3つ目はまさにクリスマスを舞台にしており、精霊や幽霊が出て来るというファンタジー性があること。

この3つをクリスマスキャロルが、クリスマスの有名な物語として位置づけられる理由としました。

どのように思われるでしょうか?

 

ちなみにこの映画では、スクルージは下の絵のような年配の男性として描かれています。

以前自分がイメージしていた小太りで、いかにも嫌味ったらしい表情をしているおじさんというものとは少し違っていました。

クリスマス・キャロル (字幕版)

 

クリスマスの物語についてはコチラ

 クリスマスの意味を考えるおすすめの本5冊と番外編2冊

タイトルとURLをコピーしました