今度のプレゼンテーションが近づいてきました。
資料づくりは進んではいますが、あなたはもっとインパクトのあるプレゼンテーションがしたいと考えています。
そこで、前回のこの記事
プレゼンの構成で失敗を避ける!TEDを参考にオープニングを魅力的に
に続き、今回もTEDで使われているノウハウを中心としながら、プレゼンでの話し方のコツを中心に紹介します。
今回もこちらの書籍を参考にさせていただきました。
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1.プレゼンでの話し方のコツ
一口に話し方のコツと言っても、声の出し方や間の取り方等、いくつかの要素があることがわかりました。
それらを大きくまとめると、次の3つになりそうです。
1.声の出し方
2.言葉の使い方
3.メッセージの届け方
以下ではそれぞれについて解説してきます。
2.声の出し方のコツ
2−1 第一声は会場の最後列の人も声を届ける
最初に話始める時は、しっかり息を吸いこみ、会場の最後列の人にも声がとおるようにしっかり声をだすことが大事です。
特に男性の場合は、第一声を低めに声を出すと効果的。
聞き手のあなたへの信頼感が増します。
2−2 話すスピードや抑揚に変化を持たせる
抑揚の無い、単調な話し方の話は眠くなりますよね。
そこで、話をするスピードや抑揚は意図的に変化させてきましょう。
興奮を高めたければ話すスピードを徐々に早くしていきます。
センテンスも短くしていきます。
感情に訴えかける場合は、ゆっくり話します。
このように話し方のテンポを変え、声の高さに変化をつけ、声に抑揚をつけることで、あなたの話に皆が惹きこまれていきます。
3.言葉の使い方のコツ
3−1 五感に訴える用語を使う
情景が目に浮かび、聞き手がその場にいて、その場の匂いや音、肌触り等を感じることができるよう、五感に訴える言葉を使ってみましょう。
これは心理学の一つの分野であるNLP(神経言語プログラミング)では、人によって、視覚・聴覚・身体感覚の内、優勢になる感覚が異なる、ということ基にしたアドバイスになります。
つまり、海辺での経験を話ているとした場合、音に強く反応する人は、「ざざーっという波の音が・・」という言葉に反応します。
資格に強く反応する人は「真っ青の海と空が・・・」というような、情景をイメージさせる言葉に反応します。
また、身体感覚に反応する人は「心地良い風がさーっと吹いています」といった、体に感じるイメージをもたせます。
このように資格・聴覚・身体感覚でイメージできるような言葉を多用することで、聞き手はあなたの話に引き込まれていきます。
3−2 難しい用語を使わない
聞き手のレベルをまず理解しておくことが必要です。
自分が話をするテーマについての聞き手の理解度や熟度がはっきりしない場合は、極力わかりやすく、難しい用語を使わないようにしましょう。
TEDでは小学6年生が理解できる言葉が使われています。
専門的なテーマの説明になればなるほど、専門用語が多用されてしまいます。
自分の世界では当たり前だと思う言葉であっても、聞き手にとっては馴染みの無い言葉かもしれません。
一般の人にとって馴染みの無い専門用語を使わざるを得ない場合は、その用語を使い始める簡単な説明をしておくのも手です。
プレゼンの練習の時点で、同僚や友人に自分が説明する用語でわからないものが無いかどうかを確認してもらうのが良いでしょう。
3−3 聞き手を「あなた」と言う
多くのプレゼンでは、聞き手のことを「皆さん」と言います。「あなた達」「あなた方」と言う人もいます。
しかし、聞き手をこの複数系で呼ぶことで、スピーカーのあなたと聞き手の距離が遠くなってしまいます。
もっとも効果的なのは、聞き手一人ひとりの名前を使って呼びかけることです。しかし、聞き手が10名以上の場合は名前を使って呼びかけることは現実的ではありません。
そこで、聞き手に呼びかける時は単数形の「あなた」というようにしましょう。
つまり、「皆さんはどうですか?」をやめ、「あなたならどうですか?」と言うようにすることです。こう言われると、あなたも聞き手の印象が変わると感じませんか?
TEDのプレゼンテーターは、この単数形の「あなた」をよく使っていますよ!
3−4 「えー」「あのー」を言わない
言葉の間と間で、「えっーっと」や「えー」「あのー」を連発する人がいます。
これは聞き手に話し手の未熟さを感じさせてしまい、何も良いことがありません。
この「えー」や「あのー」を防ぐ方法があります。
それは、一気に話しきり、適度に間を置くようにすることです。
これをすることで以下のような3つのメリットがあります。
1つ目はわずかに沈黙する時間を時々作ることで、自分が次に何を話すのかを考えたり、思い出したりできます。
2つ目は間を置くことにより、聴衆が今聞いた話について頭の中で整理する時間が得られることです。
3つ目は少し長めの間を取ることで、話したいポイントが強調され、聴衆の注意を惹きつけることにもなります。
次のプレゼンからは「えー」や「あのー」は止めましょう。
4.メッセージを届けるコツ
4−1 会場の聴衆に対して1対1で話しかけるようにする
これは会場の聴衆との心理的なコミュニケーションを図ることにつながります。
多くのスピーカーは会場の後ろの方や手元の資料、あるいはスクリーンに視線が行き、会場の聞き手と目を合わすことがありません。
聞き手はスピーカーが自分に話をしてくれていると感じると、話を聞いてくれます。
そのため、プレゼンする私達は会場にいる聞き手に対して一人ひとりに話しかける、という意識を持つ必要があります。
具体的には聞き手の一人ひとりにアイコンタクトを取ることです。
会場の後ろから始めて、左右に視線を動かしながら、徐々に会場の前の方に視線を動かします。
可能であれば聞き手一人ひとりにアイコンタクトをしてみましょう。
4−2 体の使い方
体の使い方は大切です。以下のようなことに気をつけてみましょう。
- まず立ち方の基本は、両腕は楽にして両脇におろしておく。
- 顔の表情は笑顔で。
- 棒立ちにならない自然なジェスチャーで。
- 立ち位置を変え、動く場合は、大切なメッセージを伝える時は動きを止め、間を置き、また動き始める。
まとめ
今回もTEDのノウハウから、プレゼンでの話し方のコツについて紹介しました。
今回紹介したのは
1.声の出し方 2つ
2.言葉の使い方 4つ
3.メッセージの届け方 2つ
の3項目、8つのポイントでした。
どれもそれほど難しくないと思われますが、練習が不可欠です。
プレゼンの前にはパワーポイントの作り込みだけではなく、このような話し方の確認もしておき、しっかり練習をして臨むようにしましょう!!