「プレゼンテーションをしなければならなくなっちゃった!」
大切なプレゼンであればあるほど、結構プレッシャーを感じますよね。
初めての場合なら、なおさら緊張します。
ところで、このプレゼンが成功するかどうかはオープニングにかかっていると言っても過言ではありません。
ほとんどのプレゼンの場合、聞き手はあなたの話をわくわくしながら待っているわけではないからです。
そこで、世界レベルのプレゼンテーションが学べるTEDtalksから、プレゼンテーションを成功に導くオープニングの構成について今回は紹介します。
この記事では、2015年6月号の日経トレンディに掲載された記事とこちらの書籍の内容を参考にさせていただいています。
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1.TEDとは
TEDはカナダで一回、大規模な世界的講演会を主催している非営利団体のこと。
このTEDが主催している講演会では学術的なものからエンターテーメントまで様々なテーマが取り上げられています。
そして、TED talksがYoutube上に掲載されているため、今では私達が世界最高のプレゼンテーションをいつでも視聴することができるようになっています。
そして一番新しいのがコチラ
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2.TED風プレゼンのポイント
このTEDで行われているようなプレゼンをするためには、以下のようなポイントがあります。
2−1 5つの心得
まず以下の5つのキーワードを意識しましょう。
- Simple 簡潔に
- Unexpected 意外性
- Concreate 具体的に
- Credible 信頼性
- Emotional 感情に訴える
- Story 物語性
2−2 プレゼンの方法
さらにこれらを踏まえて、文字やスライドを見る説明方法ではなく、プレゼンテーターの顔が見えるプレゼンを目指し、以下のような方法を採用してみましょう。
- 画面には印象的な写真、一言メッセージだけ
- マインドマップで構成を整理
- ステージを広く歩きまわる
- オーバーリアクションでカラダを使って聴衆に語りかける
- 短いメッセージを伝える
3.プレゼンのオープニングの構成要素
プレゼンのオープニングは、あなたのプレゼンが成功するかどうかの重要な鍵となります。
このオープニングの構成要素としては、以下の2つがあります。
1.聴衆の心をつかむ要素
2.あなたのスピーチを聞くメリットを伝える要素
それぞれについて解説していきます。
4.聴衆の心をつかむ3つの方法と例
聴衆が最も集中して聴いているのはスピーチ開始の最初の10〜20秒間だけ。
ということは、最初の出だしで聴衆をいかに引き込むかが大事。
そこで、TEDのプレゼンテーターが聴衆の心をつかむために行っている3つの手法がこれです。
この3つの内のいずれかの方法を使ってオープニングを始めてみましょう。
4−1 パーソナルストーリーを語る
あなたにコアメッセージに関連するパーソナルストーリーがある場合は、それをオープニングに持ってきましょう。
その際の重要なポイントが5つあります。
- あなた自身に関するもの
- このパーソナルストーリーがプレゼンのコアメッセージに関連していること
- ストーリーは聴衆の感情を揺さぶるもの
- 五感に訴えるもの(聴衆がその場にいるようにイメージさせるもの)
- 会話をふんだんに盛り込むこと
4−2 ショッキングステートメント
ショッキングステートメントとは衝撃的な事実を統計値等を用いて提示することです。
例えば、
「残念なことに、このプレゼンテーションが終わるまでに100人の子供が栄養失調で亡くなるでしょう。」
等です。
社会通念に異議を唱えるような提示をすることで、あなたの話に引きこませるためにショッキングステートメントを使い、聴衆の感情を動かすことが必要となります。
4−3 「なぜ」から始まる質問
インパクトのある質問をします。
それは、「なぜ」や「どうして」で始まる質問です。
例えば・・・
「私達のような普通の日本人の内、2人に一人がガンになっているのはなぜだと思いますか?」
などです。
まずオープニングで聴衆を惹きつけるために、以上の3つのうちのどれかを使ってみましょう。
5.あなたのスピーチを聞くメリットを伝える
聴衆の心を掴んだら、あなたが何を話すのかを伝えます。
例えば、このようなメッセージです。
「これから30分の時間でこの商品がなぜ私達の生活を変えるのか、その3つの理由を皆様に知っていただきたいと思います!」
これは以下の2つの要素で構成されます。
1.このプレゼンを聴くことで得られるメリットの説明
2.かかる時間の説明
ポイントを見てみましょう。
5−1 プレゼンを聴くことで得られるメリット
この時に聴衆が得られるメリットを3つにまとめてみましょう。
そして、「3つの◯◯」という紹介の仕方が効果的です。
3つのテーマ、3つの特徴、3つの方法、3つの秘訣 等です。
この時に大切なのは、話し手の自分が何を話すのかではなく、聴衆が何を得るのかという点に意識すること。
5−2 かかる時間の説明
通常は予定されている時間が30分なら、30分で説明することを伝えます。
プレゼンのプログラムには、あなたの持ち時間が書いてあるのかもしれませんが、聴衆が心の準備をするために、あなたの説明に必要な時間を伝えるようにしましょう。
しかし、時々自分の前のプレゼンターの話が伸びてしまい、自分の持ち時間が少なくなる場合があります。
そんな時は、
「このセミナーの終了時間は15時ですので、残りの25分でご紹介します」等と説明してみましょう。
これにより聴衆は予定どおりにセミナーが終わることが分かり、安心してあなたの話を聴くことができます。
6.オープニングではしないこと
以下のようなことはオープニングではしないように勧められています。
(1)オープニングで引用を用いない
コアメッセージに関連していても、あなたのプレゼンが陳腐な印象を与えてしまう
(2)ジョークで始めない
上と同じ理由
(3)聴衆を攻撃するような言葉を使わない(たとえやんわりでも)
(4)聴衆への感謝の言葉で始めない
感謝するならプレゼンの最後にする
(5)話を始める前に・・・を言わない
もうあなたのプレゼンは始まっている
最後のアクティビティ・オープニングはちょっと微妙です。
オープニング時に聴衆に動きを求めるもののことで、時々TEDのプレゼンテーターが行う方法です。
しかし、聴衆はいいように操られたと感じてしまうため、あまり効果的ではないと言われています。
ただし、コアメッセージと関係のある動きを求める場合は効果もあるため、よく考えて採用してみることが重要です。
まとめ
今回はTEDで使わえれているノウハウから、あなたのプレゼンテーションを成功に導くためのオープニングの構成要素を例を含めてご紹介しました。
オープニングでは
1.聴衆の心を惹きつける3つの方法のどれかを採用する
2.聴衆が得られるメリットを伝える
3.プレゼンにかかる時間を説明する
にこころがけて準備をするようにしましょう!!
ビジネスのプレゼンであれば、通常、相手に渡す説明資料をそのままプレゼンテーションする場合が多いのですが、要所要所で今回ご紹介したTEDのメソッドを取り入れてみましょう!