「問題」と「課題」の違いを知りたくなった時に読んでみるこの記事

スポンサーリンク
この記事は約5分で読めます。

内戦が続くシリアからの難民が難民が急増している問題を巡り、関係各国で開かれた会合ではシリア難民の急増がもたらす国境管理や難民の受け入れの見直し、密航業者の取り締まり強化などの問題を「共通の課題」と捉え、関係国が一致して対応する必要があるとの宣言を採択した、こういうニュースがありました。

ここに挙げられている問題を課題と捉えるという表現ですが、さらっと読めば、何となく意味がわかるのですけど、よく考えると問題と課題というのは意味が違うはず・・・と思ってしまい、ちょっと合点がいきませんでした。

ということで、今回は時々、ちょっと混乱してしまう問題と課題の違いについて明確にしてみたいと思います。

スポンサーリンク

1.問題と課題の意味的な違い

まず「問題」と「課題」が意味的にどのように違うのかを見てみましょう。

 

「問題」を辞典で見ると、

  1. 解答を求める問い。試験などの問い。
  2. 批判・論争・研究などの対象となる事柄。解決すべき事柄。課題。
  3. 困った事柄。厄介な事件。
  4. 世間が関心をよせているもの。話題

とあります。

1はテスト等で使う「問題」という意味ですね。

テストという以外の意味では、2〜4が一般的に使われる「問題」となります。

 

「課題」を辞書で見ると、

  1. 与える、または、与えられる題目や主題。
  2. 解決しなければならない問題。果たすべき仕事。

とあります。

特に2つめの「解決しなければならない問題」と問題という字が出てきました。

 

それと、問題の方の2つめの意味である「解決すべき事柄。課題」というのがあり、問題と課題が意味的に入れ子になっています。

そのため、この2つの意味の違いがちょっとわかりにくいですね。

 

2.こういう方法で考えた

問題と課題の意味を調べてみましたが、イマイチしっくり来ないので、もうちょっと調べてみることにしました。

ネットをいろいろ調べてみると、ある程度の情報が出ています。

どの情報も間違っているわけではないため納得できるのですが、なんとなくしっくり来ません。

そこでいろいろ考えてみました。

はっと気がついたんですけど、漢字はそれぞれ意味をもっていますよね。

 

問題と課題、それぞれに使われている漢字の意味を調べてみると、もう少し意味の違いが分かりそうだ!と気が付きました。

 

そこで、これらの字について調べてみました。

辞書

 3.問・課・題の意味

3−1 題という字の意味

問題と課題の違いを知りたいという気になる理由が、実はどちらの字にも「題」という字が入っているからだと思われます。

 

この題という字を辞書で調べると、

  1. 書物や作品の内容を表す名。巻頭につけた見出し。タイトル。
  2. 解答を求める問い。テーマ。
  3. 最初に書き記す文。
  4. 詩文などを書き記す

とあります。

意味の比較をするのは、2番めの「解答を求める問い。テーマ」という意味になると思います。

 

そのため、問題も課題もどちらも解答を出していくという部分が共通していると言えます。

 

3−2 問という字の意味

「問」という字は、

  1. といただす。とう。とい。
  2. 人をたずねる。

という意味になります。

そのため、問題という意味は、この「問」と「題」の2つの字の意味から考えると、解答するべき問いかけというニュアンスを持った言葉ということになりそうです。

 

3−3 課という字の意味

一方、「課」という字は

  1. 仕事・勉強・税などを義務として割り当てる。
  2. 割り当てられた仕事や勉強。
  3. 官庁や会社の事務の一区分

という意味です。

「課題」という課と題がセットになった場合の意味は、1や2の意味になると思われます。

こちらは、何かもう仕事として割り当てられたものというニュアンスがありますよね。

そのため、課題は問題を解決するために、割り当てられた(必要となる)作業といった感じの意味を持っていると言えます。

 

4.問題と課題の関係

ということで、問題課題というセットでの意味と、の個々の意味を見てみた結果で、ここからは個人的な解釈となりますけど、

テスト的な「問題」という意味を除いた問題という言葉は、解決が必要(又は望ましい)なある事象や事態・状態を表していると言えます。

 

それに対して課題はやるように割り当てられたもの。

問題とセットで扱われないと、単にやるべきこと、果たすべきことを意味しています。

 

ただ、問題と一緒に使われると、問題を解決するために、「どうすればいいのか」と考えてみた結果でてきたものが課題となります。

つまり、問題解決のために必要となる要素という意味になるかと思われます。

 

そのため、問題も課題も、どちらも解決しなければならないお題であるという部分が共通。

ただし、問題の方がとらえている事象の範囲が抽象的で大きく、課題は問題を解決するために必要となる具体的なもの、という関係になりそうですね。

 

さらに、問題が先、課題がそれに関連してあるという関係のようですね。

 

ここまで来て、自分の中では納得した感を得ることができました。

OL

 まとめ

今回は問題と課題の違いを調べてみました。

「調べる」というよりは、これらの漢字の意味から考察してみた、というのが正しいですね。

 

今回この記事で書いた情報は主観が入っているので、必ずしも正しいわけではないかもしれません。

ただし、それぞれの漢字の意味から得られるニュアンスを踏まえて整理してみたので、明らかに外れというわけでないかと思います。

 

問題と課題の違いを簡単に言うと、問題解決が必要なある事象(事態、状態)を意味し、課題問題を解決するために必要な要素ということです。

 

だから、問題と課題の関係で言うと、先に問題があり、それに関連して課題があるという関係のようだと結論づけました。

 

ちなみに問題解決の方法はたくさんありますけど、それらを体系的に一度を学べる参考書はなかなかありませんでした。

いろいろ調べて、買ってもみましたが、そんな中、この本が最適かと・・・。

 

<関連記事>

※褒める 誉める 賞める!どれが正しく、何が違う

※「そうめん」「ひやむぎ」「うどん」の違い!実はこの3つだった・・

※祝日と「国民の休日」の違いの謎に迫ってみた!

※伊賀と甲賀!忍者ハットリくんは伊賀忍者・甲賀忍者のどっち??

※残暑って「いつから」「いつまで」使う言葉なの?

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました