ビジネスでのイノベーションの意味とは?やりやすいイノベーションの2パターン

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岩手県では「いわてビジネスイノベーションアワード」という賞の表彰式が初めて行われたというニュースが2月11日に行われました。

これは会社が経営面で売上や利益を上げていくための経営革新計画に基づき成長する会社を表彰していこうというもので、遠野市の有限会社オーパーツという経営革新部門の大賞に選ばれたそうです。

この事例のように企業が今後も生き残っていくためには、イノベーションを起こしていくことが大切です。

しかし、私達が働いている会社がイノベーションからほどとおいところに居続けてしまうと、会社は売上げを上げていくことができなくなり、私達の給料が出なくなってしまうかもしれません・・・。

ということで、今回はビジネスでのイノベーションとは一体どういう意味なのか調べてみました。

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1.イノベーションの意味

イノベーションというと、AppleがiPhoneを作ったように、なんとなく技術革新とかすごい発明!っていうイメージがありますよね。

いろいろ調べてみると面白いことがわかりました。

最初にイノベートという言葉の語源について触れてみます。

このイノベートの語源は、ラテン語のinnovatus

このinnovatusとは、「リニューアルする」という意味だそうです。

で、この言葉をよく見ると、「in(中に入る)」と「novatus」← novare(新しくする)の完了分詞形 の2つからできていることがわかります。

ということで、

イノベーションとは、単に技術革新というものではなく、新しい技術やアイディアを活かして、新しい価値や市場を作りながら、社会に大きな変化をもたらすための、一連のプロセス全体のこと、のようです。

(この定義の参考は図解&事例で学ぶイノベーションの教科書による)

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私達がイノベーションをどうも技術革新というイメージで捉えてしまうのは、1958年の経済白書で「イノベーション=技術革新」と紹介されたことが理由のようです。

そのため、日本ではイノベーションというと、発明や技術にかかわるものに限定されて扱われる傾向があったようです。

ちなみにイノベーションの定義オーストリア出身の経済学者であるヨーゼフ・シュンペーターが1911年に「経済活動の中で生産手段や資源、労働力などをそれまでとは異なる仕方で新結合すること」と定義しています。

2.ビジネスにおけるイノベーションの意味

ということで、イノベーションというのは単に技術的な話だけではないということが分かりました。

一方、ビジネスの世界におけるイノベーションの意味とは一体どういうことがあげられるのでしょうか?

この点については、既に多くの情報が出されているので、ここではあまり取り上げませんが、

  • 日本でもまさかこんな大企業の経営が悪化するなんて夢にも思わなかったようなことが、今まさに起こっている状況の中で、過去の成功体験がうまくいかなくなってきたこと
  • 経済活動のグローバル化が進展し、これまでに無い競争環境の中で企業経営をせざるを得なくなったこと
  • 一寸先が闇で、先行きが本当に見えなくなってきていること

などが、ビジネスの場面においてこれまでに無いほどイノベーションが求められるようになった背景と言えます。

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そこで、いずれの企業においても、仕事のやり方を変えたり、組織体制を変える、新しい事業を生み出す、新しい市場に進出する、といった課題解決の行動が求められています。

そのためにイノベーションが必要になるわけで、ここにビジネスにおけるイノベーションの意味があるということになります。

3.イノベーションの種類

では、イノベーションを自分の会社やビジネスでも起こしたいんだけど、どう考えたらいいんだろう??っていう疑問がありますよね。

そこで、イノベーションの種類について触れてみます。

3−1 破壊的イノベーションと改良型イノベーション

イノベーションの代表的な分類の仕方の中で、変化の速さで分類するものがあります。

それを

  • ラジカル・イノベーション
  • インクリメンタル・イノベーション

の2つで分けます。

ラジカル・イノベーションラジカル=革新的という言葉のとおり、革新的な製品等を世に出して、既存の枠組みに創造的な破壊をもたらすイノベーションのことを言います。

代表的なものはデジカメ・・・。

今までのカメラを駆逐してしまい、新市場を作り上げました。

今はスマホでしょうね。デジカメが売れなくなっています!

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もう一つのインクリメンタル・イノベーションは、インクリメント=斬新的とあるように、細かな改良をつみあげて成し遂げられるイノベーションのこと。

マイナーチェンジ、こつこつした改良を続けながら起こしていくイノベーションですね。

3−2 イノベーションが起こる対象による分類

もう一つの分類方法がイノベーションを起こす場所で分類していく方法です。

それは

  • プロダクト・イノベーション
  • プロセス・イノベーション

の2つ。

プロダクト・イノベーションとは、画期的な製品やサービスを市場に投入し、社会にイノベーションを起こすもの

最近ではスマートフォンがそれに該当するでしょうね。

最近頑張っているソニーではプロダクト・イノベーションを目指そうとしているようで、今後、魅力的な商品が販売される予定です。

もう一つのプロセス・イノベーションは、設計、製造、物流等の、ビジネス面での各プロセスに新しい仕組みを導入することで、品質を向上させたり、生産性をあげる、コスト削減等を図ることで他社との差別化を図るもの。

3−3 やりやすいイノベーションは?

恐らくやりやすいのは、ラジカル・イノベーションよりインクリメンタル・イノベーション。

プロダクト・イノベーションよりプロセス・イノベーションかな・・と思います。

プロダクト・イノベーションは画期的な製品やサービスを作り出す必要があります。

そのため、かなりハードルが高いですね。

しかし、プロセス・イノベーションのように時短させる、効率化させるという現状を改良する工夫は、日本人が得意とする分野だと思われます。

4.イノベーションの代表的な9つの理論

最後にイノベーションについてもっと学びたいという方のための補足情報です。

上で紹介したは「図解&事例で学ぶイノベーションの教科書」では、イノベーションの理論として以下の9つが紹介されています。

No イノベーション理論 提唱者
新結合 ヨーゼフ・シュンペーター
7つの機会 ピーター・ドラッカー
SECIモデル 野中郁次郎
パラダイムシフト ジョエル・パーカー
破壊的イノベーション クレイトン・クリステンセン
モジュール化 キム・クラーク&カーリス。ボールドウィン
オープン・イノベーション ヘンリー・チェスブロウ
経営管理イノベーション ゲイリー・ハメル
リバース・イノベーション ビジャイ・ゴビンダラジャン

(出典:図解&事例で学ぶイノベーションの教科書

最初のヨーゼフ・シュンペーターが最初にイノベーションを定義した人。

ドラッカーもイノベーションについて言っています。

このドラッカーは知らない人はいませんよね。

まとめ

ということで、今回はよく聞くイノベーションについて少し整理してみました。

これからの時代、会社がイノベーションを起こしてくれないと将来が本当に不安ですよね。

しかし、国内企業がみなAppleのような製品を出せるわけでもないですし・・・、一言でイノベーションを起こすぞ!!って言っても結構難しそうです。

そこで、今回紹介した

  • ラジカル・イノベーションよりインクリメンタル・イノベーション
  • プロダクト・イノベーションよりプロセス・イノベーション

を意識すると、組織内で徐々にイノベーションを起こしていくことができるのでは?と思いました。

ちなみに今回の記事づくりで参考にしたのはこの本。

わかりやすく紹介されていますし、組織内でイノベーションを起こすための具体的でわかりやすい方法も紹介されていますのでオススメです。

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