8月4日に「消防庁が7月27日から8月2日の1週間に、全国で1万1672人が熱中症で救急搬送され、25人が死亡したと発表」というニュースが報じられました。
この数字は統計を取り始めた2008年以降で最多だそうです。
今年は本当に熱中症のニュースを耳にしますよね。
ところで、長い時間日に当たっていて頭痛がしたり、ふらふらするのが熱中症になったとわかりますが、熱中症のその他の症状にはどんなものがあるか知っていますか?
今回は応急処置が遅れて、大変なことにならないように、熱中症とはどのような症状なのかを調査してみました。その結果を報告しますね!
1.頭痛も眠気も吐き気も全て熱中症の症状!
熱中症については、こちらの記事「子どもが熱中症になった時の応急処置!こんな時は迷わず病院へ!」で取り上げました。
その際に参考にした救急医学会による「熱中症診療ガイドライン2015」によると、暑い場所にいる時や暑い場所にいた後に体調不良になるのは、全て熱中症の可能性があるそうです。
とにかく暑いところにいて調子が悪くなったら、熱中症になったことをまずは疑えということですね!
このガイドラインによれば、暑い場所にいるあるいはいた後に以下のような症状になったら熱中症だということです。
- めまい
- 失神(立ちくらみ)
- 生あくび
- 大量の発汗
- 強い口渇感
- 筋肉痛
- 筋肉の硬直(こむら返り)
- 頭痛
- 嘔吐
- 倦怠感
- 虚脱感
- 意識障害
- 痙攣(けいれん)
- せん妄(せんもう:意識障害が起こり、頭が混乱した状態になること)
- 小脳失調(体がいつものように動かなくなる状態)
- 高体温
ですから、頭痛や生あくびがでるような眠気、強い吐き気、体のだるさ等は全て熱中症ということになります。
ただし、重要なのは以前の記事でも紹介したように、どの症状になっているかです。
2.熱中症は症状の判別が大事
1で紹介したような症状の内、救急処置を行うための基準として、程度に応じてⅠ度からⅢ度までに分類されています。
現場で対応ができる症状を1度、病院に搬送して診てもらう必要がある症状をⅡ度、入院して治療が必要となるものⅢ度と分類されています。
Ⅰ度の症状は
- めまい
- 大量の発汗
- 筋肉痛
- 欠神(意識が無くなって、すぐに回復する状態)
- こむらがえり
ふらふらしたり、大量に汗が出る状態です。
こういう状態は暑い場所にいたり、気温が高くなるとよくありますが、既に軽い熱中症ですから、気をつけるようにしましょう。
Ⅱ度の症状は
- 頭痛
- 嘔吐
- 倦怠感
- 虚脱感
- 集中力や判断力の低下(これは判断力が低下していても意識はある状態のようです)
とされています。
自分の場合、暑い場所にいると頭が痛くなることが時々ありました。でも、病院に行くことはなかったですね・・。
以前は頭痛がひどかったので、暑い日に外でスポーツをしたり、海に行った後に寝こむぐらいの頭痛がよく起きていました。
今考えると熱中症だったのでしょうね。
ただ、この夏は日に当たっても頭は痛くなりません。
頭痛持ちの頭痛と熱中症による頭痛の関係は今ひとつわかりません。
参考)20年間苦しんだ吐き気を伴う偏頭痛とおさらばした治し方!
ただし、吐くようなことがあれば病院に行くようにすることが必要ですので、憶えておきましょう。
Ⅲ度の症状は
私達が見てわかるのは
- 意識障害(呼びかけたら反応する)
- 痙攣(けいれん)発作
の2点です。
ここまで来たら病院での処置が必要です。
3.熱中症になりやすい人・時期等
3−1 熱中症になりやすい時期と時間帯
熱中症が起きやすいのは、7月中旬から8月上旬にかけて多いそうです。
時間帯では12時から15時前後の日中です。
そのため、夜はいくら寝苦しくても熱中症になることは少ないようです。
ただし、気温が低くても湿度が高かったり、日差しが強かったり、暑さへの対策が不十分だと熱中症になるそうなので、気をつける必要があります。
3−2 男性の方が多い
熱中症で見ると、女性より男性の方が多く、男であるだけで分が悪いんです!
男性にとってはショックな情報ですよね。
3−3 原因と症状
若い人でも屋外でスポーツをやっていたり、中年の方では外で仕事をしていて熱中症になることがあります。
でも、重症になることは少ないようです。
高齢者の場合、部屋の中にいるのに徐々に熱中症になり、重症になる場合が多いようです。
お年寄りの場合は、暑くても我慢してエアコンを使わない人が多いようなのですが、そのようなお年寄りは特に熱中症に注意する必要がありそうです。
3−4 死亡に至る可能性は・・
アメリカの調査では、熱中症で死亡する人の特徴として、
- 高齢者
- 男性
- 低所得者
- 都市部居住者
- 慢性疾患を持つ患者
があげられていました。
都市部に住んでいると、それだけで暑いですし、エアコンを十分使わない高齢者や低所得者、持病がある人等は、熱中症で重症化する危険があるとのこと。
これらに該当する人は、自分でしっかり注意し、自分の身は自分で守るようにすることが必要ですね。
まとめ
今回は熱中症の症状についてまとめてみました。
特にびっくりなのは、暑い場所にいて具合が悪くなるのは、ほとんどの場合が熱中症だということです。
また、気をつける必要があるのは、今回も紹介した「熱中症診療ガイドライン」に示されている頭痛や嘔吐、意識障害や痙攣等の症状が出た場合です。
このような場合はすぐに病院に行くことが重要であることをよく憶えておきましょう。
高齢者は部屋の中にいても熱中症になるので、周りにいるお年寄りには日中暑い時にはエアコンをつけるように伝えるようにしましょう。
まだまだ暑い日が続きますが、くれぐれも熱中症には気をつけて過ごしましょう!